チーム医療論座談会
チーム医療論
岡山大学医学部保健学科では、「チーム医療論」といって、4年次に3~5人で岡山大学病院の勉強会に参加します。特に、「症例検討会」ではPBL(判断能力を高める主体的学習)形式で実際の症例について医学科の学生や薬剤師と一緒に議論します。胸が高鳴る、生きた授業です。学科や学部の壁を越えたPBL形式の授業は他の大学では体験できません。
そこでチーム医療論について、先輩方にお話を聞きました。
看護学専攻
4年次生 Iさん
放射線技術科学専攻
4年次生 Uさん
検査技術科学専攻
4年次生 Mさん
ファシリテーター
検査技術科学分野教授
岡 久雄
- 岡
- 皆さんが経験した「チーム医療論」は、どんな授業でしたか?
- Iさん
- 医学科と看護の学生が参加して1回目は模擬患者の症例の診断、2回目は今後のケアについての意見交換でした。医学生に質問したり看護の立場から意見を出したりしました。
- Mさん
- 医学科と検査技術科と薬剤師が集まりました。検査データを見て病名を絞っていくのは難しかったのですが、学生同士なので意見が言いやすかったです。他の専攻の人の意見を聴くと、なるほどなあと思うことが多かったです。
- Uさん
- 私は、放射線科のドクターと技師が患者さんのレントゲン写真をもとに話し合う場に参加させてもらいました。自分の意見をしっかり持ってドクターと話し合う放射線技師の姿には感動しました。
- 岡
- 何か発言できましたか?
- Uさん
- 現場のスピード感に圧倒されました。専門用語が出ると「あ、授業で聞いたよな」と思い出すのに精一杯でした。もっと勉強して経験も積まなければいけないな、と思いました。
- Iさん
- そうそう、この症例ならどうケアするか意見を出すときに、勉強したはずの知識がすぐに出てこないことがありました。このままでは現場で通用しないと思ったら逆に闘志がわいてきました。
- Mさん
- 私は他の専攻の人と話し合うなかで、自分の立ち位置が明確になってきたように思いました。他の誰よりもこの分野には詳しいんだという自覚と責任感みたいなものを感じました。
- Iさん
- 看護を勉強する者として意見を言うのも、別の立場の人の意見を聴くのも、あらためて学ぶことが多かったです。もっとやりたかったな!と思いました。
- Mさん
- 話し合いの内容だけじゃなくて、例えば医学科の人のプレゼンテーションも、こう伝えればいいんだ、ってすごく参考になりました。
- 岡
- 「チーム医療論」を経験してよかったですか?
- Uさん
- そうですね。実習とは違った意味で現場を感じて刺激になりました。
- Iさん
- 患者さんを中心に据えてみんなでケアをしていくことを実感できました。
- 岡
- この経験を生かして、現場で活躍してくれることを願っています。