研究分野紹介・検査技術科学分野

 臨床検査は科学・技術の進歩が速やかに反映される領域です。検査技術科学分野では、医学検査に関係する領域についてさらに深く学び、幅広い知識と高度な技術を修得し、その応用能力を養います。
 細胞、免疫、遺伝子など種々の領域の知識を深め、最先端の分子生物学的な分析手法などにも習熟して、疾病の発症・進展に関わるメカニズムの解明をはかり、それを診断する新しい検査法の研究・開発を担う探求心、創造性を養います。さらに、工学や情報科学の知識・技術等も応用して、新しい生理機能診断法、診療支援システムの研究・開発を行うなど,高度な専門知識と技術を持ち、保健、医療、福祉の向上に貢献する人材、研究者、教育者の育成を目標としています。

「ゲノム医療サイエンティスト育成コース」について
 がんゲノム医療が加速する中、DNAやRNAなどの解析技術やタンパク質の機能 解析など実際に検体を取り扱う知識と技術を持った臨床検査技師の育成が喫緊 の課題となっています。
 岡山大学病院も「がんゲノム医療中核拠点病院」に選ばれていますが、その選定基準として、病理部門にゲノム医療に関する専門性の高い臨床検査技師の配置が求められました。今後、このニーズはさらに加速し、実際に連携病院においてもその配置が求められるようになると予測されます。
 そこで本コースでは、がんゲノム医療中核拠点病院である岡山大学病院の強みを活かし、ゲノム医療の現場で活躍できる人材を育成します。コース選択者は、大学院修了までに実践的な知識や技術の修得とともに「遺伝子分析科学認定士」、「バイオインフォマティクス技術者」、「細胞検査士」など、ゲノム医療や病理に関係する各認定資格の取得も目指します。

 

検査技術科学分野

領域 担当教員 主な研究課題
病態情報科学
領域
荒尾 雄二郎 教授
  1. ① ウイルス粒子による宿主細胞の活性化に関する研究
  2. ② ウイルスプロモーターで制御された遺伝子発現に対する糖質の促進効果の研究
横田 憲治 教授
  1. ① Helicobacterの病原性の研究
  2. ② Streptococcusの病原因子の研究
佐藤 康晴 教授
  1. ① IgG4関連疾患の病因および発がんに関する研究
  2. ② Castleman病,TAFRO症候群の病態解明
  3. ③ メソトレキサート関連リンパ増殖性疾患の病理学的解析
  4. ④ 悪性リンパ腫の臨床病理学的解析
  5. ⑤ 頭頚部腫瘍の臨床病理学的解析
石川 哲也 准教授
  1. ① 蚊の栄養吸収に関する解析
  2. ② 呼気を用いたガン検査法の確立
生体情報科学
領域
廣畑 聡 教授
  1. ① 心臓病と細胞外マトリックス分解酵素
  2. ② がんの血管新生を標的にした遺伝子治療
  3. ③ 変形性関節炎発症に関わるmicroRNA
  4. ④ ADAMTSノックアウトマウスの解析
  5. ⑤ がん微小環境における細胞外マトリックスの役割
宮原 信明 教授
  1. ① 気管支喘息における終末糖化産物受容体およびそのリガンドの役割の解析
  2. ② 慢性閉塞性肺疾患のメカニズムの解析と新規治療薬の開発
柴倉 美砂子 准教授
  1. ① 細胞膜成分や細胞骨格蛋白の発現の違いが与える造血器腫瘍細胞の特性についての研究
  2. ② 精油の抗炎症作用についての研究
臼井 真一 准教授
  1. ① 血清リポ蛋白質の新規分析法に関する研究
  2. ② 生活習慣病におけるHDL機能の解明
渡辺 彰吾 准教授
  1. ① 脳卒中易発症性高血圧自然発症ラット(SHRSP5)を用いたNASHと動脈硬化の関連
  2. ② 自律性血管運動(vasomotion)による新しい血管内皮機能の評価
  3. ③ in vivo生体イメージングを使用した動脈硬化のメカニズムの解明

大学院生に聞く!

大学院への進学を考えている後輩へ

検査技術科学専攻大学院生

検査技術科学分野
博士前期課程学生

大学院に進んだきっかけ

卒業研究のテーマを深めていくことは当然ですが、それだけでなく最先端の生命科学の知識と技術の幅を広げたいと考え、大学院に進学しました。そして、研究のかたわら遺伝子分析科学認定士とバイオインフォマティクス技術者の認定資格取得を目標にし、取得しました。

現在の研究

目に見えない微生物の中にウイルスがあります。
ヘルペスウイルスなどの多くのヒトが感染するウイルスを対象に、ウイルスが身体の中に入ると身体にどのような変化が起こるかを調べています。また、身体に起こった様々な変化が、身体の中へウイルスが入ることや身体の中のウイルスが増えることに、どのように影響するかを調べています。これらの調査の結果は、ウイルスによる病気の治療や予防に役立つものと期待して日夜頑張っています。

将来の目標

将来の目標は、「新薬の研究開発に携わり、多くの人々の健康に貢献すること」です。壮大な目標ですが、やる気と能力次第で実現できると信じて日々研究に取り組んでいます。
後輩たちへひと言言うとすると、大学院の期間は想像よりもかなり短いです。何となく進学するのではなく、明確な目標をもって進学しましょう。何か不安なことがあれば先輩たちがサポートするので、遠慮なく相談に来てください。

検査技術科学専攻大学院生

検査技術科学専攻大学院生のスケジュール

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